ブロックチェーンをベースとしたデジタルアイテム「NFT」は過去2年間で爆発的に急拡大し、アート業界はもちろん、ゲームやプロスポーツなどのエンターテインメント業界をはじめ、「Louis Vuitton」や「Gucci」といった超一流のファッションブランドにいたるまで様々な業界で活用されることとなりました。

ほんの数年前まで「NFT」という単語すらほとんど知られていなかったにも関わらず、2021年には年間取引総額が５兆円を超える規模にまで拡大し、NFTマーケットプレイスである「Opensea」は2017年12月の創業から5年を待たずして、企業価値を133億ドルと評価されるにいたります。

このように記録的な活況を見せた2021年でしたが、2022年に入ってから、インフレ対策のための世界的な金融引き締めの影響もあって、現在のNFT市場は徐々に冷静さを取り戻しつつあります。

元々、NFTの画期的な点は所有権をスマートかつ強固に証明することができることにあります。それはデジタルアートなどのデータや動画等を収めたメディアにとどまることなく、物理的なオブジェクトについても所有権を証明することができます。例えばTシャツのような衣類でさえNFT化することが可能です。

現在、物理的なオブジェクトをNFT化する技術を活用して、様々な新しい試みが世界中でスタートしています。Openseaのデビッド・フィンザーCEOは「この冬の間に、NFT全体で革新と実用性が爆発的に高まると予想しています」と語り、NFTを一時のブームなどではなく、画期的なイノベーションであると捉えており、その歴史は始まったばかりと強気の姿勢を崩して居ません。